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誰でもできるひと手間レシピ[第4回]
撮影テクニック【ヒト編】

今回はプロカメラマンの松尾順造さんに、人物写真を撮る時のポイントを聞いてみました。誰でもできるちょっとしたコツが満載です!
RICOH CX3
★今回使用したコンパクトデジカメは、こちら!
リコーの高性能コンパクトカメラ→CX3
◆カメラ部有効画素数◆ 約1000万画素
◆質量◆ 約206g
◆外形・寸法◆ 101.5mm(幅)x58.3mm(高さ)x29.4mm(奥行き)
その人のポジションにあった撮り方がある
 ホームページに人物の写真を入れると、それだけで信頼感が増して、魅力がアップします。特に笑顔の写真は、雰囲気を明るくしてくれます。でも、誰でも笑った写真がいいかというと、そういうわけでもなく、その役職・役割に応じた表情をとらえて撮ることが大切です。社長さんなどを撮る場合は、椅子にどっかり座って胸をはってもらうと貫録がある写真になり、椅子に浅めに座って机の上に手をおき、やや前かがみで話しかけるような感じで撮ると、親しみのある写真になります。
 
 社員紹介の場合は、顔写真だけでなく、その人の働いている様子や職場の雰囲気までわかるような写真を添えると、より説得力があり興味をひくページになります。仕事風景の撮影の際、顔の表情をとらえづらいときは、カメラをぐっと下に構えて見上げるように撮影するなど、目線や角度を変えてみるのもいいですよ。

【プロの技】

(右は一眼レフ)
若者らしい爽やかな明るい笑顔がひきだされ好感が持てます。
また、会話をさせることで自然な雰囲気が撮れます。

【素人撮り】

表情も動きもないので、印象に残りません。
また、会社の雰囲気はわかりますが、なんとなく殺風景です。
     【素人撮り】
良い表情を引き出すためのテクニック
 人物写真も、商品撮影と同じで、背景がごちゃごちゃしているとせっかくの人物がひきたちません。逆に、背景をすっきりさせるために、壁の前に人物を立たせて撮影することがよくありますが、壁の前に立つと影ができる場合が多いので気をつけましょう。壁と人物の間をあけると、強い影は出なくなります。

 また、室内で撮ることだけを考えず、屋外で緑などをバックに撮るのもいいでしょう。表情が固い時には、深呼吸をしてもらったり、肩の力を抜くために腕をぶらぶらとうごかしてもらったり、世間話をしたりして、緊張をほぐしてあげましょう。体格の良すぎる人を撮る場合は、真正面から撮ると威圧感を感じる場合があるので、少し斜めから撮るようにしましょう。女性を撮る場合も、右か左に肩をふる方が体の線がきれいに見えます。笑顔と一緒に、手に表情をつけるとグッと良くなります。
【プロの技】一眼レフ
【プロの技】コンパクトデジカメ
 集合写真を撮る場合は顔が重ならないようにするのが基本ですが、カメラマンが高い位置に立って、みなさんに見上げてもらうような角度で撮るという方法もあります。顔をやや上げることで明るい表情が撮れますし、全員でカメラに向かって手を振ってもらったりするのも元気があっていいですね。
 

コラムニスト:松尾 順造 氏プロフィール

松尾 順造
[Junzo Matsuo]
写真家。(社)日本写真家協会会員。
1949年鎌倉市生まれ。明治学院大学社会学部社会学科卒業。東京写真専門学院報道写真科卒業(丹野章ゼミ)。写真家薗部澄に師事。撮影分野は、人物・料理・風景・手仕事・民俗芸能・祭り・インテリア・イメージ写真ほか。

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