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誰でもできるひと手間レシピ[最終回]
デザインの効果

いよいよ最終回となる今回は、デザイナーの吉田隆さんに、効果をあげるホームページ作りのコツを多角的に解説してもらいます。

トップページとは

パッと目を引くホームページとは
 私もいろんなホームページを見ますが、トップページを開いた時に、その先の記事まで読むかどうかは、瞬間的・感覚的な判断です。パッと見の印象で、何か惹かれるものがあれば、自然にクリックしますが、何もなければトップページだけで素通り。好印象が興味に変わる、その一瞬の判断は、何が決め手になるのか。前回のこのコーナー([3]デザインの基本)では、誰に何を伝えるのか、ということと、コンセプトに沿ってサイト全体に統一感を出すことの必要性を書きましたが、さらにホームページの宣伝効果を上げるには、「コンセプトの強調」が大切になってきます。
 
コンセプトの強調は色使い、コピー、画像で
 どうすれば訪問者の興味を一瞬でひくことができるか。まず、ポイントとなるのが色使いです。目立たせるために全体の色を奇抜にしたくなるかもしれませんが、それよりもコンセプトにあった色使いを心がけましょう。
 例えば、工業系はブルー、環境系はグリーン、福祉系はオレンジなど、一般的に抱くイメージカラーを基本色として使う方が見る人にはすんなり入ってきます。その上で、キャッチコピーや画像などでコンセプトをはっきり強調するのです。「○○を作り続けて50年」などのキャッチコピーや、誇れる受賞歴があればそれを目立たせてもいいでしょう。飲食店なら「こだわりの一品」で勝負をかけるのもアリです。どういう会社(店)なのかを独自の表現で。それがないホームページはせっかくの訪問者を引き止められず逃してしまいます。

記事レイアウト・デザインについて

心を通わせるプラスαが大事
 ホームページを見るお客さんは、単に情報を得るだけでなく、他とは違う何かを求めて読んでいます。ですから、ただ単に会社概要や店の基本データを載せるだけでなく、そこに心を通わせるプラスαの記事や工夫が欲しいものです。例えば会社の年表には古写真を入れるとか当時のエピソードを加えるだけでもぐっと面白くなりますし、所在地を示す地図の近くには近隣の名所・旧跡の写真、季節の情報などを入れるだけでも面白さは増します。
 
 また、画像は魅力あるホームページづくりに欠かせませんが、枚数をたくさん入れればいいというわけではありません。文章だけでは伝えられないとき、文章が画像を使うことでよりわかりやすくなるときに使ってこそ効果が出ます。そして画像を引き立たせる色使い&キャッチコピーと合体させる、そういうひと手間ふた手間が、記事を面白くしていくのです。
いつもいろんな雑誌やホームページで良いデザインや最新の情報に触れることが大切です。その中から、いいトコや気に入った記事を参考にしながらオリジナルを作っていきましょう。

コラムニスト:吉田 隆 氏プロフィール

吉田 隆
[Takashi Yoshida]
デザインスタジオヨンエフ代表。グラフィックデザインを中心に、Webやモニュメントデザインのほか、展覧会、コンサート、講演会などのイベントやショップのプロデュースなども手掛けるアートディレクター。
全国観光ポスターコンクールグランプリ、読売写真大賞デジタルアート部門1席、エスクァイアジャパンデジタルフォトアワードアマナ賞など受賞多数。1958年長崎市生まれ。

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