「BCP(事業継続計画)」を策定して
ホームページに公開しよう!

いきなりですが、「BCP」ってご存じですか。
 
BCP(事業継続計画)とは、『企業が自然災害、大火災、テロ攻撃などの緊急事態に遭遇した場合において、事業資産の損害を最小限にとどめつつ、中核となる事業の継続あるいは早期復旧を可能とするために、平常時に行うべき活動や緊急時における事業継続のための方法、手段などを取り決めておく計画』のことです。(中小企業庁ホームページより引用)
 
わかりやすく言えば、緊急事態発生時に損害を最小限に抑え、できる限り早く平常時の状態に事業が復旧できるように、日頃の備えや緊急事態発生時の体制・活動を取り決めておくことです。
 
BCPを聞いたことがある方でも、実際は病院や官公庁、大企業が行っていることで、一般企業では、無関係なことと思っている方もいらっしゃるかも知れません。BCPが、利用者や取引先向けに緊急事態発生時の体制・対応を示したもの、と捉えられているからです。実際、病院などの公共施設、官公庁や地方自治体で積極的にBCPが策定され公表されています。
 
しかしながら、BCPは本来、企業の事業継続計画のことで、中小企業が大災害などのため事業を縮小し従業員の解雇や廃業といった事態に陥るのを防ぐためのものでもあるのです。

BCPの現状

上のグラフは、中小企業のBCP策定状況です。従業員数が多くなるほど、BCP策定済もしくは、計画中の割合が高くなっています。従業員数11名から50名の企業では、策定済が6.1%、策定中・計画があるが合わせて16.7%となっています。
 
また、以下のようなデータもあります。
 
『NTTデータ経営研究所が実施した「東日本大震災発生後の企業の事業継続に係る意識調査(追跡調査)」によると、東日本大震災後2年の2013年時点では、BCP策定済み企業は約4割になり、震災発生当時と比べ約1.5倍に増加しています。その一方で、BCPを策定済みの企業と策定中(検討中含む)の企業の半数超が現状の策定内容(あるいは検討内容)は不十分と認識しています。また地域別のBCP策定において「東高西低」が進み、中部以西に位置する企業のBCP策定割合は、関東の企業の半数前後と、今後発生が予想される南海トラフ地震の対策として不安な状況が見えます。』(リスク対策.comより引用)

どのようなことを取り決めればいいのか

では、BCP(業務継続計画)は、どのような内容とすれば良いのでしょうか。中小企業庁が、BCP策定運用指針をホームページで公開しています。
入門・基本・中級・上級の各コース別に詳しく策定の手順や計画書策定のひな型が紹介されています。
入門コースで紹介の策定手順
1.基本方針の立案
基本方針とは、会社の経営方針の延長に位置するもので、BCP を策定するための目的となります。従業員の人命を守るため、供給責任を果たし顧客からの信用を守るため等が基本方針となります。
 
2.重要商品の検討
限りある人員や資機材の中で優先的に製造や販売する商品・サービスを取り決めます。
 
3.被害状況の確認
大規模地震(震度5弱以上)が発生すると、水道・ガスの停止、電話・インターネットの不通、一部道路の通行止・渋滞、鉄道の運休などの状況となる場合があります。このような状況となった場合、会社にどうのような影響があるかをイメージします。
 
4.事前対策の実施
大災害発生の状況でも、重要商品やサービスを提供し続るための対策を検討・実施します。具体的には、従業員の安否確認のルール・代替要員の確保、重要なデータの保管・情報収集や発信手段の確保、設備の固定・代替方法の確保、緊急時に必要な資金の把握と準備 などです。近隣の企業との連携も検討する必要があります。
 
5.緊急時の体制の整備
実際に災害等が発生した際でも、事業継続のために適切な行動ができるよう、緊急時の対応とその統括責任者と代理責任者を取り決めます。

ホームページに掲載しよう

BCPの定着
BCPを作成しても、従業員がその内容や重要性を理解していなければ、有効に活用することはできません。そのため社内での教育活動を実施することが重要です。ホームページに掲載することで、従業員への理解を促す、教育計画の立案、従業員の取り組み状況・役割分担の確認を行います。
 
BCPの公表
ホームページなどで、BCP策定企業であることを公表します。BCP策定企業と広く認識されることで、会社信用度向上など様々な効果を生むことにつながります。

まとめ

BCPを策定することで、次のような効果が期待できます。
 
・大災害時の早期事業復旧
・会社信用度の向上
・従業員や取引先との連携強化
・中長期経営計画や業務改善計画を検討・見直しする機会となる
 
BCPについて、一般企業には、無関係なものと思われており、策定企業が少ないのが現状です。未策定企業が、大多数の今こそ、ライバル企業から一歩リードするために、BCPを策定しホームページで公表しては、いかがでしょうか。