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訪日客をがっちりキャッチ!?
インバウンドの基礎知識

第2回 多言語ホームページの必要性(2/3)

主体的な取り組みを

前ページの図1では、観光庁や旅行会社のホームページも参考にされていますが、これは比較的お金の集まる国や地元の観光協会などを中心としてインターネットでの多言語の情報発信などが進んでいるためだと思われます。
 
ただ残念ながらこうしたホームページで、国や地方単位ではPRが進んでいますが、各企業や店舗単位で見るとまだまだです。

このため、「店舗の立地が良く訪日客の立ち寄り者が増えた」ということはあるかもしれませんが、本当にインバウンドをビジネスに活かそうと考える場合は、観光客を自分のビジネスの領域にまで引き入れる策や努力が必要になってきます。
 

店頭POPで売上大幅増も……

某大手小売店で実際にあった話です。もともと立地もよく、外国のお客様もチラホラおり、「必要であればどうぞ」的なスタンスで営業していました。それなりに売上もあったそうですが、あるとき店舗マーケティング責任者によって、店頭のPOPすべてを、英語、中国語、韓国語と多言語の表記に変えたところ、売上が300%以上も伸びたそうです。
 
これは店舗側が意識して、店頭掲示を海外のお客様ニーズに合わせるという努力をしたから生まれた結果です。モノが良いから黙っていても売れたのではなく、モノの良さと売り方の良さがあわさって良い結果に結びついたという好例だと思います。
インバウンドへの対応は色々と考え方もあると思いますが、国や自治体に頼りすぎず、主体的に取り組む方が良い結果を引き寄せるのではないでしょうか。
 

ホームページの役割

前例の多言語の店頭POPは目の前の訪日客に明確にわかる多言語のサインとしての役割でした。

一方でホームページは、これからのお客様を呼び寄せる役割があります。

ネット上に多言語のホームページを設置することで、国という場所の制約を超えて外国からも検索される可能性もでてきますし、友人にもサービス内容や場所などを紹介しやすくなるため口コミで拡がりやすくなるというメリットもあります。
 
従って外国人客を取り込んでいきたいと考えるならば、ホームページは、目に見える形で早めに多言語化を進めていったほうが良いでしょう。
 
「ホームページは無くても海外の客はたくさん来ています」という方は、先ほどの小売店の例なども参考に、本当に機会損失はないのか考えてみてはどうでしょうか?
 

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